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一泊3万円の宿坊『和空下寺町』に泊まってきたよ!

01.宿坊
 

先月、大阪にオープンした宿坊『和空下寺町』。全国寺社観光協会の「宿坊創生プロジェクト」から生まれた宿坊です。このプロジェクトには私も顧問として関わっており、待望の第一号誕生ということで宿泊してきました。

こちら、素泊まりシングルで17480円(税込)、私の泊まった『プレミアムルーム・精進料理+夕・朝文化体験付きプラン』だと、なんと2名利用時で一人35740円(税込)もします。

いや~、これまで100軒くらいの宿坊に泊まった私ですが、この価格帯は初めてです。以前紹介した一泊20万円の宿坊は置いとくとしても、これだけの高級路線はめったにないでしょう。

ということで、今回はいろんな写真を張り付けていきまーす。

まずは外観です。

和空下寺町

入り口はこちら。

和空下寺町の門

建築会社の方との打ち合わせの際、私から「入り口に門を作ると外と内に境界を設けることができますよ」と提案させて頂きました。

お寺や神社は門や鳥居で、聖域を分けていますしね。宿坊もそんな気持ちで入っていく場所になればという願いが込められています。

そして内部は至る所に木目調を配置した優しい雰囲気。私も工事中、毎月のように大阪に来ては外から見ていましたが、中に入るのはこの日が初めてです。

木のぬくもりが感じられる素敵な空間ですね。

和空下寺町の廊下

そして部屋も高級感にあふれています。下の写真はプレミアムルームですが、和室に調和したベッドのようなふとん(ふとんのようなベッド?)がかっこよかったです。

和空下寺町の客室(プレミアム)

ちなみに、シングルルームだとこんな感じ。プレミアムと比べれば部屋は狭くなりますが(当たり前ですが)、ダブルとほとんどそん色ないですし、かなりゆったりとした空間です。

和空下寺町(シングル)

ものすごくふかふかで、ほーりーはしばらくとろけていました。

和空下寺町でとろけるほーりー

あと、アメニティもオーガニックや日本産で、強いこだわりが感じられます。

そして用意されていた作務衣が良いんですよ。これを着ると、テンション上がります。

和空下寺町とほーりー

修行体験も充実していました

和空下寺町では、お寺体験にも力が入っています。夜は写経、写仏、御朱印帳作りを選んで行うことができます。私は般若心経を写経させて頂きました。

和空下寺町の写経

そして翌朝は近くにある愛染堂勝鬘院にお参りして、朝のお勤め。護摩の火が焚かれ、みんなでお経を唱えるなど、厳粛な時間が過ごせます。

愛染堂勝鬘院

初日に書いた写経用紙は、ご祈祷してお守りにして頂きました。自分だけのマイお守り☆

和空下寺町のお守り

お守り袋には、円満・平和・子孫繁栄を意味する七宝、厄除けや子供の健やかな成長を表す麻の葉、長寿吉兆の象徴とされる亀甲、安産や学問成就を祈る梅、良縁、相愛、深い絆の比翼が描かれています。

まさに全方向からご利益どんと来いという感じで、後は中に納めた写経(または写仏)に託したお願い次第ですね。

さらにチェックアウト後も、地元のガイドの方に付近の寺町や四天王寺、一心寺などをご案内頂きました~。

和空下寺町のガイドツアー

そして注目の精進料理は

和空下寺町の夕食は、もちろん精進料理です。最初に『食前観』を読み上げるようにと促されましたが、こういうのすごく良いですね! 他の宿坊でも箸袋に書かれていたりしますが、そのままスルーということも多いので。

単に美味しいだけでなく、食事にも感謝や振り返りが得られるのは宿坊の良いところです。

和空下寺町の食前観

もちろん、料理自体も美味しいです。というか、絶品でした。

和空下寺町の精進料理

お品書きをそのまま書き写すと、メニューは以下の通り。

○八寸 - 蓬麩茶巾包み、北海昆布巻、枝豆、山桃シロップ煮、新じゃがいも田舎煮、栗麩と胡瓜の奉書巻、ブロッコリー、黒豆松葉刺し

○焚合せ - 小茄子オランダ煮、六方小芋、冬瓜含め煮、南京、冬子椎茸、三度豆、紅葉麩

○造里 - 生湯葉

○天麩羅 - 野菜のかき揚、蕗の薹、パプリカ

○小鉢 - 胡麻豆腐、小豆

○和え物四種 - 大根生酢胡瓜 落とし芋、春キャベツ胡麻浸し、ヤングコーンとミニトマト白和え、牛蒡と蓮根のきんぴら

○吸物 - けんちん汁

○御飯 - うすい豆御飯、香物

○水物 - フルーツゼリー寄せ、キウイ

ボリュームもありますが、肉や魚がないのでさらっと入ります。そして私は生湯葉とけんちん汁が、なんかものすっごく美味しくて印象に残りました。

生湯葉は甘くて口の中にとろける上品さがあって、これは湯葉が苦手な人にも食べてみてほしいなと思います。そしてけんちん汁はしょうがが効いたとろみあんかけのような感じで、一口ごとにほっとするような優しい味わいでした。

他には精進料理の定番・胡麻豆腐も美味しかったです。プルプルとしたゼリーみたいな食感で、弾力のあるもっちり系というよりは、すっと箸が通るやわらかさがあります。中に小豆が入っているのが特徴で、苦みがアクセントになっていました。

食事の感想は書けば切りがないので、この辺は改めて宿坊研究会のレポートでもまとめていこう。

そして朝食は朝粥という、これまた嬉しいチョイスです。

和空下寺町の朝粥

お粥を頂くと、何か身体がメンテナンスされる感じがするんですよね。ひじきやおひたし、お漬物も美味しかったです。

ということで、、、

和空下寺町の入り口

今回はたっぷりと和空下寺町を楽しんできました。実際に泊まってみて、いろいろな可能性を感じた2日間です。

まだオープンしたばかりですが、体験はみっちりでした。そしてここからは様々な修行の種類を増やしたり、昼間にもイベントを開いたり。付近にはたくさんの寺社や歴史もあるので、アイディア次第で多様な連携ができそうです。

また、客室は宿坊として見るなら、私の好みよりは少しシンプルすぎるかな。和風旅館としてならスタイリッシュでかっこいいですが、室内のお寺要素が少なかったので。床の間に仏像を安置して、仏さまのいる空間で寝られたりしたら理想ですね~。

他にも夜は長いので、仏教関連の書籍があったら、きっと手に取る方も出てくるでしょう。例えばこんな本があれば、翌朝のお粥も楽しさ2倍になりますし。



 心が疲れたらお粥を食べなさい。 豊かに食べ、丁寧に生きる禅の教え

 吉村昇洋 著

 Amazon 楽天ブックス で購入

1~3冊で完結するお寺漫画も、滞在中にさくっと読めて良いでしょうしね。

参考:3巻以内で完結する名作お寺漫画3選

他にも坐蒲や木魚が置いてあったら、ちょっとしたお寺体験になって面白そうです。

宿坊って24時間、非日常に包まれている異次元感が魅力なので、快適さ優先(別の言い方をすれば予定調和)のホテルとは違うところです。「ここは今まで泊まったホテルや旅館とは、明らかに一線を画す場所だ」と宿泊者が肌で感じ取れるようになったら、爆発的な人気が出るんじゃないかと思います。

ただ一方で新型宿坊の狙いとしては私みたいなマニアックな人より、「お寺に泊まるってちょっと怖い」「ボロボロの本堂だったら嫌だな」「仏像と目が合ったらどうしよう」という人がターゲットなので、これまでの宿坊とは異なるバランス感覚も求められるでしょう。

その辺をまた、宿坊創生プロジェクトで提案できたらというのが、ほーりーの感想でした。

ということで、泊まってみたいという方は、こちらからどうぞ。

和空 下寺町

2017年6月は開業記念として20室限定で大幅な割引プランも作られています。プレミアムルームは2名利用時で一人17820円(税込)と 、半額以下の大サービス中ですよ。

これから始まる和空下寺町伝説。今後の展開にご期待くださいませ!

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和空下寺町とほーりー

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