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お坊さん便とエアビーが提携。地方の民泊型宿坊に僧侶が派遣されるかも

01.宿坊
 

株式会社みんれび

インナーコーリングの水野社長から「これ、知ってますか?」と日経新聞の記事が送られてきました。

それで、これがめちゃくちゃ興味深かったので紹介します。

記事の一部を引用させて頂くと

民泊仲介世界最大手の米エアビーアンドビーは、僧侶手配サービス「お坊さん便」を展開するスタートアップ企業みんれび(東京・品川)と組み、宿坊を手掛けたい寺院を後押しする。お坊さん便と提携する1100人の僧侶の所属寺院と協力し、エアビーで集客する。6月の民泊法施行に向けてエアビーの民泊関連商品を充実させる。

とのことです。

来た! これは来た。

Amazonでポチればお坊さんが来る。お布施の明示化、お坊さんは商品じゃないと仏教会が反発し、肯定と否定意見が飛び交いまくって世間の話題をさらった僧侶派遣サービスですが、ここにきて宿坊事業に参入のようです。

これ、ほーりーが予言した構図がそのまま現実化してきましたね。というか、エンディング産業展でみんれびの方と雑談した時にお話させて頂いたことがありますが、思いっきりそのまま採用された感じです(私が話した方が提案したのかまでは、知りませんが)。

その概念は地域おこし協力隊の講習会や寺社Now、お坊さん研修会、もちろんこのブログでも何度か紹介していますが、以下の図です。

無住・兼務寺院と宿坊

お坊さん便に登録される方は、お寺に所属しておらず僧侶としての収入のない方から、自分のお寺はあるけどそれだけでは成り立たない方などいろいろいます。

ほーりーの最終イメージは「自分のお寺だけでは(経済的に)成り立たない方」は、そのお寺を宿坊化することで葬儀法要+宿坊の二毛作状態を作るものです。

ですがすべてのお寺でそれができるわけではありませんし、宿坊の作りやすいお寺(都心部や観光地にあるなど)への派遣で坐禅や写経指導、法話を行うパターンもありではないかと思います。

そして民泊ノウハウが手に入れば、改めて次のステージで自分のお寺を宿坊にすることも考えられますし。

上記の記事によれば、「民泊間の競争が激しく淘汰が進む可能性もある」とのこと。今年は民泊新法が施行されますし、民泊自体もただ安く泊めるだけではなく差別化や価値の付与が進んでいきます。

その時にお寺(神社もですが、今回はお坊さん便の話なのでちょっと置いといて)という空間で寝泊まりできる、仏教や日本文化にふれる修行体験に参加できるというのは、ものすごく利用者の目を引きます。

僧侶派遣の乱入は、宿坊のイメージをどう塗り替えるか

このニュースでほーりーがもう一つ気になることは、お坊さん達が宿坊に対してこれからどんなイメージを持っていくかというものです。

まず、マイナス面を語れば、みんれびを敵視するお坊さんは少なくありません。宿坊の利点の一つは競合するお寺が少ないため、お坊さん達の利害関係をほとんど荒らさないことだったのですが、「みんれびが関わる」というだけで宿坊をうさん臭くとらえるお坊さんは増える可能性があります。

一方でプラス面は、お坊さんの収入が多様化することです。去年、私は浄土宗の兵庫教区で講演させて頂いたとき、「檀家さんからのお布施が寺院収入全体の8割を占めるのは、いくらなんでもバランス悪いですよ」と話をさせて頂きました。

そして伝えた概念が、大きな石から小さな石までいろいろ組み合わせて強固な土台を作る(お城の石垣になぞらえた)『石垣型の経営』です。

参考:檀家さんからのお布施以外で、お寺に収入を増やす5つの方策

あと、ほーりーのような旅人にとっては、単純に宿坊が増えるだけで大きなプラスですが。

そんなわけで、このニュースから始まるプラス面とマイナス面は注視したいところですね。

特にみんれびの僧侶派遣はお布施の中間マージンが、お坊さん界隈で非常に評判の悪いところでした。

ほーりー個人としてはシステム維持や管理にもお金がかかるし、世間からお坊さんがバッシングされているポイントを見れば的外れもいいところだし、そこをつついたところで世間的にはお金に汚いお坊さんのイメージが広がるだけと考えていますが。

参考:全日本仏教会は、お坊さんによるお布施メディアを作るといいよ

とは言え、みんれびさんもお坊さん達から悪く思われるのは本意でないでしょうし、宿坊がお坊さんにも役立つクリーンな印象を持たれるように進めて頂ければ、ほーりーも応援しやすいかなと思います。

ということで、、、

何はともあれ、まだまだ日経新聞の第一報記事。みんれびとエアビーが提携したということ以外にほとんど分からないのが正直なところです。

ほーりー的には期待7割、不安3割ですが、今後の進展はチェックが必要ですね。

そして去年は宿坊の高級化路線が進みましたが、今年は民泊をはじめとして低価格化・大衆化分野も広がっていくでしょう。この辺もほーりーの予言通りです。

宿坊×民泊の流れは、この先どんどん加速していきますよ。

【追記】

この記事はその後の意見交換の中で、考えの見直しを図っています。内容は以下にまとめていますので、ご参照ください。

みんれびの宿坊記事について、ご意見頂き改めて考えたこと

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